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March 22, 2009 メンテ&修理&小カスタム

セル故障


先日納車させていただいたM様のRocket-R、セルモーターが故障してしまいました。いくら整備をしても、電装系のトラブルはどうしても起こる可能性があります。ですので、保証期間内にガンガン乗っていただきトラブル出しをしていただくことをオススメしています(オーナー様に育てていただく、という考え方です)。今回は保証期間内でしたので、もちろん即日、無償修理させていただきました。

セルのトラブルと言えば、モノレバー後半からR100Rなどにも採用されているバレオが有名です。モーターのマグネットが接着剤で貼付けられて、これが剥がれてしまいモーターが回らなくなってしまいます。21歳のころに僕が乗っていたR100R(BMW BIKES Vol.1~連載)もこのトラブルを経験し、セルを買うお金がなく1ヶ月くらい押しがけで乗っていました・・・。これでどんなバイクも押しがけできるテクが、望んでないのに付きました。

今回のM様の車両は、前期のモノレバー車ですので、ボッシュ製(写真のもの)です。こいつが壊れることはバレオに比べると格段に少ないのですが、「エンジンを始動してセルスイッチから手を離しても、セルが回りっぱなし」という比較的珍しいトラブルです。キーをOFFにしても、キルスイッチをOFFにしても、回りっぱなし、というなかなか恐い現象です。バラして確認したところ、ソレノイドの固着が原因ですが、少ない事例と思います。万が一このような症状になった場合は、バッテリーのマイナス端子を外せば、モーターは止まりますので、いざというときの為に覚えておいてください。

さて、バレオは壊れるというイメージからよく敬遠されますが、リダクションタイプ(減速ギアを内蔵し高トルクでありながら消費電力が少ない)のセルですので、多少弱ったバッテリーでもギュンギュン回ってくれます。圧縮を上げカムを変えたBMWやグッツィも、軽々と始動してくれる頼もしいセルなのです。うちのレーサーは全部バレオです。新車当時に付いていたバレオは壊れるようですが、その後パーツで取ったものは対策されているようで、壊れにくいようです。

2本サスからモノレバー前期まで使われていたボッシュ製は、マグネットがボルト止めでバレオのようなトラブルはありません。ですが、リダクションタイプと比べるとモーター直結のためトルクは劣ります。バッテリーが元気でエンジンも好調なら始動に問題ありませんが、冬場にバッテリーの能力が弱まったときなど、回転が弱々しくなってしまうことがあります。そのままセルを回しているとバッテリーが上がってしまう、なんてことも。どちらも、一長一短がある、というわけです。又、バレオとボッシュの両方の良い部分を併せ持つ日本電装製のセルは、ご希望があれば当店でもよく取り付けます。

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コメント

ボッシュからバレオに交換しましたが、快適すぎてもうボッシュには戻れません!でも非常時に備えて押しがけに必要な体力を付けないといけませんね。。

昨夜はホント、怪奇現象かと思いました。。(汗)
セルの故障だったんですね。
早急に対応して頂き、ありがとうございました!
Rocket-R、大切に育てていきます。

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