May 1, 2007 メンテ&修理&小カスタム
ワイヤー製作
企業秘密なので詳しくはお見せできませんが(笑)、このプラスチックのケースの中にワイヤー製作の材料が詰まっています。アウターワイヤー、インナーワイヤーは、どちらもかなりの数の種類を試してやっと辿り着いた組み合わせ。アウターは内壁がテフロン加工されており、さらに柔軟性があり曲がりでしぶくならないもの。それに組み合わせるインナーは、数種の太さを試して、アウターとのマッチングがよいものを選び抜いています。タイコは真鍮丸棒から、よいサイズで1つ1つ手作りしています。
アウターの長さを決める場合も、車両の仕様によって取り回しを考え、できるだけ美しくワイヤーが流れるようにします。ワイヤーの流れが美しければ、必然的にワイヤーに無理がかからず、スロットル操作が軽くなります。こちらの車両はS様のR80。デロルトキャブにトマゼリスロットル、そしてR80のセミアップハンドルという組み合わせで一番よい取り回し、長さを決定して製作。写真でワイヤーがきれいに流れているのが分かりますでしょうか? この仕様でアクセルは大変軽く、しかも手を離せばシャカンッ! と戻ります。ノーマルスロットル&ケーブルではこうはいきません。この操作感を得るために、ワイヤーという、なんてことない小さな部品にこだわって1本1本製作しています。