April 2, 2006 メンテ&修理&小カスタム
R100RSエンジンOH
ミツサダさんのR100RS。
昨日前回りを整備して一旦エンジン始動すると、
異音はだいぶ収まったのですが、それでも本調子ではなく、いやな異音も少々。
又、白煙も吹くのでエンジンを開けます。
ヘッドを開けると、案の定燃焼室にはオイルが。
これが白煙の原因。
走行距離からしてオイル上がり、下がりの両方でしょう。
シリンダー、ピストンを外すと、いやな異音の原因が判明。
これです。
正常なら、コンロッドは手を離すとカタンと下へ落ちます。
でも、これ、バッチリ立ってますね。
ビッグエンドの焼き付きです。
コンロッドを取り外すと、ご覧のような状態。
ビッグエンドが終わってます。
通常はシルバーですが、コーティングが剥がれて銅色に。
メタルが回ってしまい、コンロッド側にもキズが入っています。
オイルパンやオイルクーラー、オイルフィルターを外して
中を清掃します。
オイルパンにはビッグエンドメタルの削れた粉が。
清掃。
シリンダーベースやプッシュロッドチューブあたりからは、
オイルがかなり漏れていたようです。
これと、オイル上がり&下がりでオイル消費が激しく、
オイル切れで焼き付いたようです。
ここもきれいに清掃。
幸いなことに計測の結果クランクはなぜか無事。
分解した時にメタルはクランクにくっ付いていたので、
コンロッドとメタルが回って削れた様子。
だから、幸いクランクはほとんどキズ付かずコンロッド側がダメになっていました。
これがクランク側が削れてしまっていたらクランクを取り出して研磨、アンダーサイズメタルを入れることになり、
かなりの手術費用がかかっていたところです。
今回は程度良好な中古コンロッドに交換し、メタル交換すれば腰下はOK。
ピストンリングは合い口のギャップが過大でオイル上がり確定。
リング交換も新品交換。
バルブガイドにも距離相応(53.000km)のガタがあるのでこれも交換。
フルコースのOHとなりました。